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歯科衛生士のブランク明けのはなし~わたしの場合~
ブランク明けで働きだす…ってドキドキしますよね。
わたしのブランク明けは10年以上前の話になるので、これから歯科衛生士に復帰するかたの参考にはあまりならないかもしれませんが、こんなかんじだった!というのを記事にしてみました。
退職から再就職までのいきさつ
わたしは、出産を機に勤めていた歯科医院を退職しました。
わたしが知らなかっただけかもですが、当時は産休・育休制度など一般的ではなく、わたし自身も子どもが小さいうちは、はたらく気がなかったので約6年間は歯科の仕事からはなれた生活をおくりました。
子どもがおおきくなり「そろそろまた働こうかな」と思ったとき、出産前に勤めていた歯科医院には欠員がなかったため、再スタートは別の歯科医院ですることになりました。
かわっていてびっくりしたこと
歯科医院をかわったことがある歯科衛生士さんならわかると思いますが、歯科医院がかわれば、そこでつかっている機械や材料もかわります。
ブランクの期間だけでなく、違う歯科医院にはいったためもあるかもしれませんが、6年でこんなにかわるんだということがありました。
レントゲンの現像
1番びっくりしたのがレントゲン。
若い方だとデジタルレントゲンが当たり前かもしれませんね。
でも、わたしのブランク前はパノラマやデンタルを現像するのも、暗室だったり現像機に手だけ突っ込んで手探りでフイルムをながし、現像していたんですよ。
現像には、現像液や定着液を使用し絶対に光がはいらないように作業する必要がありました。
それがデジタルになり、あっという間にモニターに映し出されていて…。おどろきました。
印象材の練和
印象材が機械で練られるようになっていたこと!
あんなに衛生士学校で練習したのに…。
ブランクまえのところでは手練りでねっていて、じつは結構好きな作業だったので少しざんねんでした。でも計量してスイッチを入れれば誰がやっても同じように練りあがるのは便利ですよね。
ブランク明けに大変だったこと
ほぼすべてが1から覚えなおしだった
違う歯科医院での再スタートということで、基本は同じにしても物の置き場所、使っている歯科材料、チェアーの操作法、使った器具の滅菌、消毒から、出入りしている材料屋さんや技工士さんまで…すべてがあたらしく覚えなおしになるので大変でした。
同じ治療でも先生によってやりかた、物の受け渡しのタイミングがちがったりします。
その歯科医院のやり方をおぼえるまではたいへんでした。
でも、これはブランクなしでの転職の場合でも同じかもしれませんね。
技術的に不安だった
6年間何もしていなかったのに、スケーリングできるのかな?プロービングの力加減はどれくらいだっけ?そもそも動けるのか?と技術的な面がとても不安でした。
ただ、わたしの場合はたらくことが決まってすぐ、ブランクのある歯科衛生士を対象にした勉強会に参加させてもらう機会がありました。
そこで学生のときのように座学でまなんだり、セメントを練ったり、実習までさせてもらうことができたので、ブランク明けの身としてはこの勉強会はかなりありがたかったなと思います。
ブランク明けが不安な歯科衛生士さんの記事のほうでも紹介しましたが、各地の歯科医師会が主催になり、ブランクがあって不安な衛生士さんのための勉強会があるので、技術や知識が不安で動き出せないという方は利用されるといいと思います。
勉強会に参加してみてすっかり忘れていたことや、あやふやな知識のままきてしまっていたことが結構ありました。
また、勉強させてもらうことで子育て中ママから歯科衛生士に頭が切り替わる感じがしました。
子どもの体調不良などが仕事に影響してしまう
わたしは午前のみのパートで歯科衛生士の仕事を再開しました。
当時、わたし以外のスタッフは正社員で、既婚者子持ちはわたしだけという状況でした。
子どもが小さく突発的に熱を出したり、体調をくずしたりすることでお休みをいただいたり、早退させてもらうことがたびたびありました。
インフルエンザなどで登園禁止になれば何日も続けて休まなくてはいけないことも…。
子育て中にありがちなことではあるけど、急にやすむことで迷惑をかけてしまうのが、とにかく申し訳なく心苦しかったのをおぼえています。
ありがたいことに、先生からもスタッフからも理解していただける職場だったのですが、もしそうでなかった場合続けられなかっただろうなと思います。
ブランク前は自分の体調や都合だけだったのが、子どもの体調次第でも休まなくてはいけなくなったり、それが数日続いてしまったりすることが仕方がないとはいえ、思うように動けず気持ち的に大変でした。
生活リズムをつかむまでが大変だった
子育て期間の、ゆったり時間に余裕のある生活のペースから子どもも園での新生活をスタート、母も新しい職場での仕事がスタートということでお互いリズムをつかむまでは大変でした。
朝はバタバタ、夜はぐったりでした。
ブランク明けで気をつけていたこと
ブランク明けで働きだした歯科医院では、入った時点でわたしが最年長でした。
年下だろうと、歯科助手だろうがその歯科医院では先輩。こちらが教えてもらう立場です。
わたしがこころがけていたことは謙虚に!ということでした。
相手からしても年上の衛生士に伝えるのは気を使いますよね。
メモもとりつつ、帰宅後にはメモを見返して…とやっていても翌日アレ???ということはたびたびあり(申し訳ない…)それでも教えてくれているんですから感謝しかありませんでした。
その後、わたしの後にも新しく年上の衛生士さんがはいってきました。
その方はブランクなくずっと衛生士の仕事を続けている方でした。
そんな方でも歯科医院が変われば、一通りの流れや材料の説明を教えてもらうことになります。
ただ、その方何か説明してもらうたび「あーそれね。前の歯科医院ではこうやってやっていて…」を連発。
教えてくれている人が助手さんだとわかると態度をかえる…
聞かれてもいないのに自分の知識をひけらかす…
きっと経験も豊富で仕事がでできるひとだったんでしょうね。
性格のせいもあるかもしれませんが、教えるほうからしたらなにか伝えるたび前の歯医者ではこうやっていたといわれても…ですよね。
結局そんなことをしているうちになじめなくなりその方はやめていきました。
「謙虚に!」が大切だと改めて感じた出来事でした。
人間同士のこと、相性もあるかもしれません。でも、お互いに不快な気持ちにならないためにも最低限の心づかいはしたいものです。
ブランクというおおきな壁をのりこえ、一歩踏み出したなら上手に再スタートして長く歯科衛生士の仕事をつづけられるといいですね。
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