認定歯科衛生士って知っていますか?
わたしは認定歯科衛生士ではありません。
そして、友人の歯科衛生士の中にも、今まで一緒にはたらいてきた衛生士さんのなかにも、認定歯科衛生士はいませんでした。
そのため【認定歯科衛生士】をみるのは本やネットのなかでだけ。
衛生士のなかでも、さらにレベルの高い人なんだろうなぐらいの認識しかありませんでした。
そこで、今回認定歯科衛生士ってどうしたらなれるの?やどんな認定資格があるの?
など、自分も気になったことをまとめてみました。
認定歯科衛生士とは
ひとくくりに歯科といっても、そのなかにはたとえば小児歯科だったり、矯正歯科だったり、さまざまな専門分野があります。
それぞれの専門分野において高度な知識、技能を有すると認定された歯科衛生士が認定歯科衛生士です。
各専門学会や協会の研修を受けたり、条件をクリアしたうえで審査会に合格すれば、認定歯科衛生士名簿に登録され認定歯科衛生士となります。
認定資格は国家資格をもつ歯科衛生士がとれる民間資格です。
認定資格をとるメリットとは
認定歯科衛生士になるメリットとしては…
・歯科衛生士としての自信がつく
・自分自身のキャリアアップになる
・ほかの衛生士にはない強みになる
・転職時のアピールポイントになる
・患者さまからの信頼感アップする
・医院によっては昇給もある
勤務先の歯科医院は認定歯科衛生士在籍!と患者さんにアピールできますね
認定資格の種類
歯科衛生士の認定資格には各学会認定のもの、歯科衛生士会認定のものがあります。
歯科衛生士会認定
公益社団法人 日本歯科衛生士会が設けている認定資格で、2020年2月現在、全国各地47都道府県で2,870名の方が取得されています。
日本歯科衛生士会の認定資格には、認定分野A・B・Cと、大きく分けて3つの分野があります。
学会認定資格
各学会が設けている認定資格には下記のようなものがあります。
- 日本歯周病学会認定歯科衛生士(日本歯周病学会)
- インプラント専門歯科衛生士(日本口腔インプラント学会)
- 日本歯科審美学会歯科衛生認定士(日本歯科審美学会)
- ホワイトニングコーディネーター(日本歯科審美学会)
- 日本成人矯正歯科学会矯正歯科衛生士(日本成人矯正歯科学会)
- 日本小児歯科学会認定歯科衛生士(日本小児歯科学会)
- 日本障害者歯科学会認定歯科衛生士(日本障害者歯科学会)
- 指導歯科衛生士(日本障害者歯科学会)
- 日本ヘルスケア歯科学会認定歯科衛生士(日本ヘルスケア歯科学会)
- 日本顎咬合学会認定歯科衛生士(日本咬合学会)
- 日本口腔衛生学会認定歯科衛生士(日本口腔衛生学会)
- 院内感染予防対策認定歯科衛生士(日本口腔感染症学会)
今回はこのなかから歯周病学会認定歯科衛生士についてご紹介します!
日本歯周病学会認定歯科衛生士とは?
日本歯周病学会が設けている認定資格で2021年11月11日現在までに
2021名の方が取得されています。
日本歯周病学会認定歯科衛生士になるには
申請に必要な条件は?
- 歯科衛生士の免許
- 通算5年以上の歯周病学に関する教育および研修と臨床経験を有する者またはこれと同等以上の経験を有すると認められた者
- 認定歯科衛生士申請時に実務経験単位と教育研修単位の合計を30単位以上を有する者
- 認定歯科衛生士申請時に学会会員であること
- 研修受講(2回以上の歯周病学会参加、日本歯周病学会関連委員会主催の教育講演)
認定資格を取得するまでの具体的なながれは?
各種必要書類に加え歯周炎患者の症例5症例の提出が必要
- 申請者は提出した症例のうち、症例1についてケースプレゼンテーションを行い口頭試問を受ける
- ケースプレゼンテーションでは、初診時、メインテナンスまたはSPT移行時、およびメインテナンスまたはSPT時の口腔内写真と検査内容を提示する
- ケースプレゼンテーションでは、初診時と直近、もしくはメインテナンスまたはSPT時のデンタルエックス線写真10~14枚法(パノラマエックス線写真も可)も提示する
- ケースプレゼンテーションの時間は10分間、口頭試問は5分間とする
- ケースプレゼンテーションは、Power Point(Windows用)で行う
(特定非営利活動法人日本歯周病学会認定歯科衛生士試験施行細則より抜粋)
日本歯周病学会学術大会で合格発表
認定歯科衛生士証明書の交付
資格の更新
歯周病認定歯科衛生士の認定期間は5年間です。
認定失効期日の1年前から更新の申請を行うことができます。
更新時にも条件があり
・生涯研修50単位以上
・研修出席30単位以上
が必要になります。
歯周病学会認定歯科衛生士になるには…
・歯周病学会への入会が必要
・5年以上の臨床経験が必要
・新規申請時に症例報告が必要(口腔内写真などの技術も必要になる)
・一度とったら一生有効の歯科衛生士免許とちがい5年ごとの更新や研修への参加などが必要
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