3年間養成機関に通い国家試験に合格したら
いよいよ歯科衛生士として働きはじめます。
就職先はどんなところがあるのでしょうか。
歯科衛生士の働く場所は歯科医院だけなのかな?
ほかの場所では歯科衛生士としてはたらけないの?
こんな疑問に
【厚生労働省令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況 就業場所別にみた就業歯科衛生士】
をもとに歯科衛生士が働く場所とその仕事内容についてみていきましょう。
歯科衛生士のうち約90%が歯科医院ではたらいています。
みなさんが歯科衛生士の就業先として一番想像しやすく身近なのが歯科医院ではないでしょうか。
実際に《歯科衛生士》として働いている歯科衛生士のうち9割ほどが歯科医院ではたらいています。
歯科医院とひひとくくりにしていますが
・一般歯科
・小児歯科
・矯正歯科
・審美歯科
などさまざまな就職先があります。
歯科医院の数はコンビニより多いといわれています。
それに加え歯科衛生士の需要はたかいため自分の条件にあった歯科医院を選びやすい傾向にあるでしょう。
歯科医院ではたらく歯科衛生士の仕事内容についてはこちらの記事をご覧ください。
では残りの10%の歯科衛生士の働く場所は?
大学病院や総合病院(4.9%)
大学病院や総合病院で働く歯科衛生士の仕事内容は
・診療補助
・口腔外科手術の準備や補助
・手術前後の口腔ケア
などがあります。
一般歯科では処置がむずかしい症例の患者さまが紹介状をもち来院することから
むずかしい手術や治療の補助を経験することも多いでしょう。
また、歯科以外の病気をもつ患者さまと接することから幅広く病気についての知識も必要になります。
都道府県、保健所、市区町村保健センター(1.9%)
保健所や保健センターなど行政で働く歯科衛生士は全体の1.9%ほどになります。
生涯年収、福利厚生や安定した勤務時間といった条件面でも人気です。
毎年退職者や欠員が出るとは限らず、募集される人数もすくないためかなり狭き門の就職先となります。
仕事内容は
・乳幼児健診での歯科検診、歯磨き指導、フッ素塗布
・保育園や小学校での集団歯磨き指導
・成人対象の歯科予防相談
など歯科保健指導や歯科検診の補助が主な業務になります。
行政ではたらく衛生士になるには、歯科衛生士免許に加え公務員試験をうける必要がでてきます。
歯科衛生士の公務員試験は基本的に年1回おこなわれ基礎的な教養、歯科に関する専門知識などが問われます。
書類選考や筆記試験だけでなく面接がおこなわれることがほとんどです。
非常勤として働く場合には公務員試験の合格は必須ではありませんが加入する保険や労働条件が
常勤の公務員歯科衛生士とはことなってきます。
介護施設や福祉施設(0.9%)
介護施設や福祉施設で働く歯科衛生士の仕事内容は
・摂食・嚥下指導
・口まわりやのどの筋肉をきたえる体操をする
・食後の口内をきれいにするお手伝い
などです。
介護施設に入居されている高齢者の方々は、年齢を重ねるほど、噛んだり飲み込んだりする力が衰えやすくなっています。
これらの機能が低下することで生活の質が低下してしまい肺炎などの病気になるリスクも高まります。
一人ひとりの状態もちがうためそれぞれのケースにあわせた口腔ケアをしていきます。
実務経験5年以上の歯科衛生士はケアマネージャーの受験資格を得られるので福祉の分野へ活躍を広げる
歯科衛生士もいます。
歯科医院や病院で働く歯科衛生士のように治療補助をすることはほとんどありませんが、高齢者や要介護者の健康をサポートするやりがいのある職場だといえます。
歯科関連企業(0.2%)
医療機器や生活用品などの事業所(企業・メーカー)で働く歯科衛生士は0.2%ほどです。
仕事内容としては
・歯科医院や病院、ドラッグストアへの営業
・研修・セミナーを行う講師
・歯科専門メーカー
・歯科材料メーカー
など業務や役割は多岐にわたります。
企業や歯科医院を相手に営業するのでコミニュケーション能力、ビジネスマナーも必要になります。
ほかにも歯科衛生士学校や養成機関で先生として活躍する衛生士もいます。
このように歯科医院だけでなく様々な場所で歯科衛生士免許をいかして
働くことができます。
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